もう困らない!看護実習・看護過程記録の「書き方」完全攻略ガイド【アセスメント・計画・評価まで】


「看護実習の記録、何から書いていいか分からない…」

「アセスメントが苦手で、いつも時間がかかっちゃう…」

「指導者さんから『もっと考えて!』って言われるけど、どうすれば…」

看護実習は、看護学生にとって学びと成長の貴重な場です。でも、多くの学生さんが頭を悩ませるのが、日々の記録作成ではないでしょうか。特に、患者さんの状態を深く理解し、個別性のある看護を考える**「看護過程」**は、その核となる部分ですよね。

大丈夫です!この記事では、そんなあなたの悩みを解決すべく、看護実習・看護過程の記録の「書き方」を、アセスメントから看護計画、そして評価まで、具体的なポイントや例文を交えながら徹底解説します。これさえ読めば、記録作成の負担が減り、実習での学びがもっと深まるはず!自信を持って患者さんと向き合うために、一緒に記録のコツを掴んでいきましょう。

なぜ「看護過程の記録」が大切なの?

「記録って、ただの事務作業じゃないの?」そう思うかもしれません。でも、看護過程の記録は、単なる情報の羅列ではありません。

  • 思考の可視化:

    患者さんの情報を整理し、なぜそのケアが必要なのか、どうすれば良いのか、あなたの**「看護の思考プロセス」**を明確にします。

  • 個別性の追求:

    一人ひとりの患者さんに合わせた、オーダーメイドの看護を提供するための基盤となります。

  • 学びの深化:

    自分の看護を客観的に振り返り、新たな課題や改善点を見つけることで、看護師としての成長を促します。

  • 情報共有:

    他の医療スタッフと患者さんの情報を共有し、チーム医療を円滑に進めるための重要なツールです。

つまり、記録は「書くため」にあるのではなく、**「より良い看護を提供するため」**にあるのです。


看護過程とは?記録の基本ステップを理解しよう

看護過程は、看護問題を解決するための系統的なアプローチです。主に以下の5つのステップで構成されます。

  1. アセスメント(情報収集・分析):

    患者さんの情報を多角的に収集し、その情報を分析・解釈して、患者さんの健康状態や抱える問題を明らかにします。

  2. 看護診断(問題の明確化):

    アセスメントで明らかになった問題の中から、看護師が介入できる看護問題を特定し、診断します。

  3. 看護計画(目標設定・計画立案):

    看護診断に基づいて、患者さんの目標を設定し、その目標を達成するための具体的な看護介入計画を立案します。

  4. 実施(計画の実行):

    立案した看護計画を実行します。

  5. 評価(目標達成度の確認):

    計画の実施後、設定した目標がどの程度達成されたかを評価し、必要に応じて計画を見直します。

実習記録では、主にこの5つのステップを意識して記述していきます。


もう苦手じゃない!アセスメントの書き方ノウハウ【例文付き】

多くの学生さんがつまずきやすいのがアセスメントです。でも、ポイントを押さえれば大丈夫!

アセスメントの目的と重要な視点

アセスメントは、患者さんの情報を単に集めるだけでなく、その情報から**「患者さんが今、何を必要としているのか」「何に困っているのか」**を深く読み解くことが目的です。

  • 情報収集:

    S情報(主観的情報:患者さんの訴えなど)とO情報(客観的情報:観察結果、検査データなど)を多角的に集めます。

  • 情報分析・解釈:

    集めた情報を関連付け、なぜその状態になっているのか、何が原因で、どんな影響が出ているのかを考えます。

  • 看護問題の抽出:

    分析した結果から、看護師が介入できる健康上の問題点(看護問題)を導き出します。

アセスメントの書き方ポイント

  1. 情報収集は多角的に:

    患者さんの言動、表情、身体所見、検査データ、カルテ、ご家族からの情報など、あらゆる情報源を活用しましょう。

  2. 「なぜ?」を繰り返す:

    得られた情報に対し、「なぜそうなっているのか?」「なぜその行動をとるのか?」と問いかけ、背景にあるものを深掘りします。

  3. 関連付けを意識する:

    複数の情報(例:食欲不振、体重減少、気分が落ち込んでいる)を関連付け、「〇〇が原因で△△になり、その結果として□□という状態にある」のように、因果関係を明確にしましょう。

  4. 看護理論を活用する:

    習った看護理論(例:ヘンダーソン、オレムなど)の視点を取り入れると、アセスメントに深みが出ます。

  5. 具体的な表現で:

    漠然とした表現ではなく、「〜と訴える」「〜という表情が見られた」「〇〇cm歩行可能であった」など、具体的に描写しましょう。

アセスメント例文(呼吸器疾患の患者さんを例に)

S情報:

「痰が絡んで息苦しい」「夜中に咳が出て眠れない」と訴える。

O情報:

体温37.5℃、SpO2 92%(ルームエアー)、呼吸数24回/分、浅く速い呼吸。痰は黄色粘稠性で喀出しにくそうである。臥位で咳が誘発されやすい様子。夜間は覚醒している時間が長い。

情報分析・解釈:

患者は黄色粘稠性の痰により気道が閉塞され、十分な換気が行えていないため、SpO2の低下や呼吸数の増加、息苦しさを感じていると考えられる。特に夜間臥位になると痰が絡みやすくなり、咳が誘発されることで安眠できていない状況である。これは、炎症による分泌物の増加と、自力での排痰困難が原因であり、呼吸器系の効率的なガス交換が阻害され、休息が十分に取れていないことから、ADL(日常生活動作)や回復にも影響を及ぼす可能性がある。


看護診断・目標設定・看護計画の書き方ノウハウ

アセスメントで導き出した看護問題から、具体的な看護へと繋げていきます。

1. 看護診断:問題の明確化

アセスメントで抽出した看護問題の中から、最も優先度の高いものを看護診断として導き出します。多くの場合、NANDA-I看護診断などを参考に記述します。

  • 例文(呼吸器疾患の患者さん):

    気道クリアランスの非効果的状態に関連する睡眠パターンの混乱

2. 目標設定:SMARTの原則で具体的に

患者さんの目標は、看護介入によって患者さんがどうなっていたいか、具体的な状態を指します。達成可能で測定可能な目標を設定しましょう。SMARTの原則(Specific:具体的、Measurable:測定可能、Achievable:達成可能、Relevant:関連性がある、Time-bound:期限がある)を意識すると良いでしょう。

  • 短期的目標(1〜3日以内):

    「〇月〇日までに、夜間の咳き込みが〇回以下になり、〇時間連続で眠ることができる。」

  • 長期的目標(退院までなど):

    「退院までに、効果的な排痰が可能となり、苦痛なく日常生活を送ることができる。」

3. 看護計画:具体的な介入内容

目標達成のために、看護師が具体的に何を行うかを記述します。**観察計画(O-P)、援助計画(A-P)、教育計画(E-P)**の3つの視点で考えると、漏れなく立案できます。

  • 例文(呼吸器疾患の患者さん)

    • 観察計画(O-P):

      • 呼吸状態(呼吸数、リズム、深さ、努力性呼吸の有無、SpO2値、チアノーゼの有無)の変化を時間ごとに観察する。

      • 咳嗽の頻度、痰の性状・量・色、喀出状況を継続的に観察する。

      • 睡眠状況、表情、言動から苦痛の有無、安楽の程度を観察する。

      • バイタルサイン(体温、脈拍、血圧)を測定し、炎症徴候の有無を観察する。

    • 援助計画(A-P):

      • 医師の指示に基づき、去痰剤の吸入・内服を定時に実施し、効果の有無を観察する。

      • 体位ドレナージやスクイージングを〇時間ごとに実施し、排痰を促す。

      • 加湿器を使用し、室内の湿度を保つ(50〜60%を目安)。

      • 就寝前に温かい飲み物を提供し、リラックスできる環境を整える。

      • 安楽な体位(ギャッジアップ、側臥位など)を検討し、体位変換を〇時間ごとに行う。

    • 教育計画(E-P):

      • 効果的な咳の仕方や、深呼吸の方法について指導する。

      • うがい、手洗いなど、感染予防の重要性について指導する。

      • 痰が絡んだ時の対処法(水分摂取の促し、背部を叩くなど)について指導する。


実施と評価:記録の仕上げと次へのステップ

計画を実行した後は、必ず評価を行い、看護を振り返りましょう。

1. 実施:具体的に何をいつ行ったか

計画したことを、**「いつ」「何を」「誰に」「どのように」**行ったかを具体的に記録します。

  • 例文:

    〇月〇日 22:00、医師指示に基づき去痰剤を吸入器で施行した。〇〇(患者さんの名前)氏より「少し息が楽になった」と訴えあり。

2. 評価:目標達成度と次への課題

設定した目標がどの程度達成されたか、客観的な情報に基づいて評価します。そして、目標が未達成の場合は、その原因を考察し、今後の看護計画の見直しに繋げます。

  • 例文(短期的目標の評価):

    短期的目標「〇月〇日までに、夜間の咳き込みが〇回以下になり、〇時間連続で眠ることができる。」は、一部達成された。

    〇月〇日の夜間、咳き込みは〇回(目標〇回以下に対し〇回)に減少したが、連続睡眠時間は〇時間(目標〇時間に対し〇時間)であった。臥位での痰の貯留は改善傾向にあるが、起床時の痰の喀出はまだ困難な様子が見られた。今後は、〇〇(患者さんの名前)氏の自力での排痰を促すための呼吸訓練の強化と、夜間の体位変換の見直しを検討する。


実習記録作成の「あるある」と乗り越えるヒント

  • 時間がかかりすぎる…:

    完璧を目指しすぎず、まずはポイントを押さえて書く練習から始めましょう。テンプレートを活用するのも有効です。

  • 「もっと深めて」と言われる…:

    「なぜ?」を繰り返し、情報と情報の繋がりを意識してアセスメントを深めましょう。指導者さんに積極的に質問するのも大切です。

  • 書くことが見つからない…:

    患者さんの日常生活全体に目を向け、当たり前だと思っていることの中にも看護の視点を見つける練習をしましょう。

まとめ:記録は「看護の力」を育むための大切なツール

看護実習での記録作成は、確かに大変な作業です。しかし、この記録を通して、あなたは患者さんのことを深く理解し、個別性のある看護を考え、そして自己の看護を振り返る力を養うことができます。

今回ご紹介したアセスメントの視点や、計画の立て方、例文を参考に、ぜひあなたの看護の思考を記録に表現してみてください。きっと、看護師としての確かな力が身につくはずです。

諦めずに、一つひとつの記録に真剣に向き合うことで、あなたの看護実習は、より実り多いものになるでしょう。応援しています!

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