「結婚相談所にはろくな男がいない」は本当？婚活で迷走する男女に共通する心理と成功への突破口

「高い入会金を払って結婚相談所に入ったのに、理想の相手に全く出会えない」「会ってみても、会話が弾まない人や価値観が合わない人ばかり……」

婚活を頑張っている女性から、一度は漏れるこの溜息。ネットの掲示板やSNSでも「結婚相談所にはろくな男がいない」という言葉が飛び交っています。しかし、本当に結婚相談所には魅力的な男性がいないのでしょうか？

実は、そう感じてしまう背景には、婚活特有の**「男女共通の心理的バイアス」と「市場構造の誤解」**が隠されています。

この記事では、なぜ結婚相談所で「いい人がいない」という現象が起きるのか、その心理的なメカニズムと、失敗を繰り返す男女が陥りがちな共通点、そして今の状況を劇的に変えるための考え方を詳しく解説します。

1. なぜ「ろくな男がいない」と感じてしまうのか？3つの真実

まず、感情を一度横に置いて、結婚相談所という特殊な環境のリアルを整理してみましょう。

結婚相談所では、会う前にプロフィール（年収、学歴、職業、外見）という「条件」を精査します。条件が良い相手ほど期待値が上がり、実際に会った時に「箸の持ち方が気になる」「服のセンスが悪い」といった些細な欠点を探してしまう減点方式の罠に陥りやすいのです。

これは婚活市場の宿命ですが、コミュニケーション能力が高く、柔軟な考えを持つ「一般的にモテる層」は、入会して数ヶ月で成婚退会（卒業）していきます。そのため、長く在籍している層や、特定の条件にこだわりすぎる層が目につきやすくなり、全体的な印象を下げてしまうのです。

女性が考える「普通（清潔感があって、年収500万以上で、会話が楽しい）」は、婚活市場においては上位20〜30%の「優良物件」です。多くの人がこの上位層に集中するため、倍率が跳ね上がり、お見合いが成立しないストレスが「ろくな人がいない」という攻撃的な言葉に変換されてしまいます。

うまくいかない男女には、実は驚くほど似たような心理パターンが見られます。

「高いお金を払っているのだから、自分に見合う最高の相手を提供されるべきだ」というお客様意識が強すぎると、相手を品定めするような態度が透けて見えます。婚活はあくまで「お互いに選ばれる場」であることを忘れると、良縁は遠のきます。

一箇所でも気に入らない点があると「次がある」とすぐに切り捨ててしまうパターンです。選択肢が可視化されているからこそ、「もっと理想に近い人がいるはず」という幻想を追い求め、結局誰とも深い関係を築けなくなります。

自分の希望条件（相手への要求）は高い一方で、自分が相手にどのような価値を提供できるのか、今の自分の市場価値がどれくらいなのかを冷静に分析できていない場合、マッチングのミスマッチが永遠に続きます。

「いい人がいない」と嘆く前に、以下の3つのマインドセットを試してみてください。

プロフィールはあくまで「記号」です。年収や職業だけでなく、「なぜその仕事を選んだのか」「休日に何をして心が満たされるのか」といった、その人の内面的なストーリーに興味を持つことで、条件の枠を超えた魅力が見えてくることがあります。

最初から完成された「理想の夫」は、すでに誰かの夫になっている可能性が高いです。ファッションが野暮ったいなら一緒に買いに行けばいい、会話が苦手なら自分がリードすればいい。二人で一緒に「心地よい関係」をカスタマイズしていく感覚が、成婚への近道です。

「ろくな男がいない」と言う人の前には、鏡合わせのように「ろくな女がいない」と思っている男性が現れます。自分が明るく、相手を尊重する態度で接すれば、相手もそれに応えようと最高の自分を見せてくれるものです。

「結婚相談所にろくな男がいない」と感じているなら、それはあなたのせいでも、男性たちのせいでもなく、**婚活という特殊なシステムが見せている「歪み」**のせいかもしれません。

スペックの比較という戦いから一歩降りて、目の前の人間と「一対一の対話」をすること。そして、自分自身も「誰かにとっての素敵なパートナー」になれるよう努力を惜しまないこと。

視点を少し変えるだけで、今まで見落としていた「原石」のような男性が、実はすぐそばにいたことに気づくはずです。あなたの婚活が、苦しい「審査」の時間ではなく、素敵な「発見」の旅になることを心から願っています。